私の手の平を運命線が 走り抜けるように


       私の身体を気づかぬように 運命が通り抜ける


       舞い散る数々の想い出は まるで落ち葉の吹き溜まりのように


       私の心の隅に膨らむのだ


       そしていつの日か…


       朽ちた枯れ葉のように 美しい葉脈だけが


       私の身体の奥底で 還らざる化石となりゆくのだろう


       そんな握りしめた想いが


       つかみようのない光沢をなし うず高く


       私の人生を築き上げて行くのだろうか



       昭和41年11月17日

 

 

                                                             


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